ゆかりちゃんマンハウス

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-おこがましき憂い・または共感-2023/05/12日記

2023/05/12

 

 金曜。1コマだけ。最高。ゆかりちゃんマンハウス内の記事をある特定の順番で集めたら、プレイマニュアル青が「ゆかりの日記」になります。嘘です。

 

 電車。未就学児とその母親のごきげんな会話が聞こえる。どうやら不明瞭な言語で精いっぱい、何かの歌を母親に歌ってみせているようだ。ちなみに今おれは、未だワイヤレスでないイヤホンで黒夢を聴いている。

 

 その一行が下車するとき、未就学児の手にあったのは、その小さな体には不釣り合いに見えるサイズのスマホだった。嘘だろ。瞬間、脳裏に浮かんだのは「スマート・ボスベイビー」という単語。デジタルネイティブとは数年前から聞いていたが、実際目の当たりにしてこのすぎふじゆかり、齢22にしてカルチャーショックじみたものを味わわされたであります。ほんとにボスベイビーみたいな子が誕生する日もそう遠くないのかもしれない。エロ画像とか余裕でみれるこんな世の中、PAIPAN。(陰毛も生えない時期からエロにアクセスできる世の中への移り変わりを歌った剃町隆史の名曲。)

 

 

page.auctions.yahoo.co.jp

 

 ヤフオク・メルカリを見るのがライフワークで、中でも90年代のセル画をよく見ている。今日はたまたま、とても「良い」ものを見つけた。美麗じゃない?この色味、ツヤ、乳の描き方、人間の全部。アースミュージックエコロジー

 

 欲しい。巨万の富があれば。大体5万。指をくわえている間に多分誰かが落札する。このキャラはオリジナルなのだろうか。全くわからない。予想ではこのアニメーターが描いた、機動戦艦ナデシコのユリカだと思っているが君はどうだい?

 

 歩く。日傘というのは不思議なもので、いったん日差しを遮る快感を覚えるとささずにはいられなくなる。明らかに発汗量が違う気がする。ちなみに、想像しているより遥かに、涼しくはならない。

 「ラストエンペラー」の鮮明な姿の撮影に成功した。凛々しき御姿、感無量にございます。立ち止まって撮ろうとすると飛んで行ってしまうので、通りすがりを撮影する必要がある。 

 

 実は金曜の授業、まだ教科書を買っていない。生協にまだ売っているのかすら疑問だが。当てられたりしたら大変だと危惧していたが、今日はまさか映像を見て終わりだった。ええのか?げにええのか??

 

 午後からは用事があるので、少しだけ図書館に寄る。後醍醐天皇について読んでいたと思ったら、途中から彼に仕えた猛将(武士だけど)楠木正成の話になっていた。お互いをお互いのことを夢に見て、ビビッときたから援助を要請・受諾したという言い伝えが残っているらしい。都合のいい展開だこと。だったら部下によるリークで2回も討幕の計画を潰された、それまでの不憫すぎる後醍醐天皇にもそのご都合パワーを与えてやってくれ。継承権が弱く、たまたま当時の次期天皇候補が病弱だったおかげで即位でき、上皇からは実子ではないから「1代だけな。」と条件付きを言い渡される。つくづく悲しき運命を背負った男だった。しかも2回目の討幕失敗に際して天皇家の正当性を示す三種の神器をフルセット持ってトンズラして、「俺これ持ってるもん!!!」で天皇であろうとした男にあっぱれ。

 

 座った座席の後方にいる女の出す、すべての音がうるさい。勉強してるのか知らないが、丸付けの音がありありと聞こえて耳が嫌な気持ちになる。もっと謙虚に丸をつけろ。ペンを置く音、カバンを漁る音、ノートの角が机にぶつかる音、etc全てが「攻撃性」を秘めている。たまにいるんだよな~こういう自己主張の強そうな、マン毛が濃そうな女。なんのアピールだよ。不愉快極まりない。てかここ図書館よ。静かにしなさいなんてことはガキでも守る。大学生特有の尊大で棘のある自我のなせる業ってやつですか。うるさいです。消えてください。

 

 

 帰る。昼。歩いてたら、道路に面したところに「ご自由にお持ちください。」の張り紙があるブースが設けられた古い家があった。今まで4年以上通っていた道なのに、こんな設置物があったなんて全く知らなかった。今年の私は世界を見る視野角が広めにとられつつある。食器類。野菜は有料らしい。農家だろうか。「ぬか漬けご自由にお持ちください。」ぬか漬け!?タダ!?誰が持っていくんだ!?なんか、人んちのぬか漬けってあんま食べたくないかも。なんか。みんなどう?

 

 食器を見る。まず、ヤクザの事務所にあるタイプの灰皿みたいな食器に目を惹かれた。何をいれるんだ。サラダとか?次に、バカラみたいな多角形で構成されたコップが目に入る。水入れたら屈折でカピラリア七光線が発射されそう。さっきからクリスタルじみてるものばっか見てるのはなんなんだ。いや、他はかなりジジくさいデザインだったもんで...…すんません。

 

 

...…えっ!?

 

ちょ待って!!!

 

こんなんええの!?

 

「お持ちして」ええの!?

 

ソフトバンクのお父さんマグカップ」。

 

 これが目に入った瞬間、一択だった。いや、「一託」の域。ちゃんと「Softbank」のロゴが刻印されているから正規品だ。前オーナーがケータイだか回線だかの契約時に、”パッシブ”で入手したことは容易に想像できる。

 

 かわいいから選んだのではない。ただ、この”受動性”により家庭内でデッドストックとなっていた存在に思いを馳せ、その行く末に憂いた。だから私が、”能動性”でもって継承させてもらう。私が「ご自由にお持ち」することで、こいつに文字通りの「自由」を与えてやりたい。

 

 恐らくこのマグカップには物語がまだない。ただ、開封されただけ。こういう貰い物のモチベは低いと相場が決まっているから、開けないし使わないのが世の常である。だから私が、このマグカップに物語を刻む番なのだ。それがこのソフトバンクのお父さんを救うと同時に、自分すら救うことに繋がるのだから。

 

 

 

 

 私はこのために生まれてきたのかもしれない。