ゆかりちゃんマンハウス

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-乱高下エモーション-2023/05/10日記

2023/05/10

 

 水曜日は唯一の昼出発の日。留年生というと、数単位だけ落とす奴が多いのだろうが、私は違う。丸半年+怠惰で後回しにして、やり過ごそう(できる訳がない)としていた単位が残っているもんだから毎日授業がある。そこらへんの雑魚と一緒にしないでくれないか。

 

 10時まで寝れるのが週の真ん中なのがかなり感謝。正確には9時に起きてから真面目にシコり、1人ピロートークを10時までしていた。シコりと1人ピロートークは必ずセットだ。シコりの海にひとたび出たならば、そのあとは、身体をうねる波に委ね、まだ見ぬ島に漂着するまで待つ。

 

 自己研鑽に余念がないというのはこういうことである。

 

 起きてから昨日分の日記を書いて、昼ごはんを食べて、家を出る。親の前では、ご飯をちゃんと食べる。これは礼儀である。俺は実質の穀粒しなのだから。

 

 大学に向かうまでに見かける生きものが増えていることに気づく。河川敷を歩いているとサナエトンボの仲間が高速飛行している。先週まではまだ「春」の様相で、アゲハチョウやタイワンタケクマバチばかりだったが、「夏」がちょっとだけ出てきた。

 例えるなら、ニコニコ動画の「邪淫について、お話します。」でだんだん浮かび上がってくる変態糞土方。そのどかちゃんを夏とするなら、頭頂部あたりが見えてきているのが今である。

 

 今日は授業終わりに先生に質問をしに行った。とても気になったことがあったから。決して、定年間近の温厚なおじさん先生に勝機を見出した訳ではないが、もし怖そうな先生だったら質問は呑み込んで教室を後にしていただろう。22にもなって、そういう指標で動いてしまう人間なんだよなぁ俺って。文句あんのけ。君はどうだい。

 

 質問に対して、予想通り丁寧に答えてくれた。「新説だねぇ。」「なかなか鋭い、面白い論文書けそうだね。」と言われて今年に入ってベスト5に入るぐらい嬉しかった。この世、人の世っていうのはまだ捨てたものではないのかもしれない、想像しているより優しいのかもしれないと思えた。自分で戦う相手を選んでおいてよくもまぁとも、直後に思ったが。

 

 18時からは図書館で、昨日読み始めたマルコムXの本の続きを読んだ。読み終われた。その後マルコムXの思想は変遷していき、最終的には白人社会からの分離-黒人国家の建設ではなく、黒人差別をアメリカ国内の政治的な問題としてではなく、人権に関わる問題であると視野を広げ、国連の議論にかけるべきだという場所に落ち着いたらしい。アホウの感想だと思われても仕方ないが、「人間って生きてる間に考え方を変えてもいいんだ。」と思えた。

 

 あと、マルコムXホリエモンってもしかしたら似てるかもしれないなと、何となく、何となく思った。マルコムXイスラム教徒で、豚肉じゃなく野菜を食べてるとこがではないよ?ホリエモンは「野菜が美味しいから食べてるの」だから。

 

 人並みよりも確実に時間を要するが、2日で1冊なら頑張れるかもしれない。というかもっと「生き人」のリアルに触れたい。知りたい。それには読書が必要で。今までなんとなく、ノンフィクションしか興味が持てないことを自分でも不思議に感じていたが、「生き人」が好きなのかもしれない。

 

 読み終えた勢いのまま、次の新書を「ジャケ決め」しにいく。───後醍醐天皇。こいつにする。手に仏教アイテムを持ってるアイツという印象が一番強い。知ってるようで知らないお前の生き様をさ、読ませてくれよ俺に。

 

 天皇は血縁者が入り乱れて歴史が展開されていくせいで、数行の理解に時間がかかった。高校時代の日本史の記憶なども呼び覚まされつつ、20ページまで読んだところで切れた。僕の中の決定的な何か が。

 

 帰る。もう20時半!?時間って足りなさすぎないか。オイ。今から歩いて1時間、そこから電車で1時間半。気分転換になるからまぁいいけど……

 

 夜の河川敷は気分が大きくなってしまう。なんか。良い。週末これだったら確実にコンビニで氷結買って、飲みながら歩いてるってば。

 

 駅に近づくにつれて車と人間が増える。横断歩道で原付きに轢かれかけた。ふざけんじゃないよ。轢かれかけたは言い過ぎだけど、絶対に俺の存在を感知せずに曲がろうとしたろ今!!!!だから原付きは嫌いなんだよ。雑魚マシンの癖に、搭乗者は決まって尊大なカス野郎なんだよ。

 

 狼の遠吠えみてぇなサイレン鳴らした、蛍光ナンバープレートのイキリプリウスも走ってやがる。絶対マイルドヤンキーの土着人だろ。ダサいし迷惑だし怖いから死んでくれ。

 

 まさかこんな汚物ショーで今日が幕を閉じるなんて本当に最悪で、やはりこの世は綺麗じゃないことを思い知らされた。